〜幼児期に心ゆさぶる造形活動を〜
幼児期は「生きる根っこ」を育てる大切な時と言われています。
物事に意欲的に取り組んだり、想像力や創意工夫する力、協調性や思いやり等が育まれる重要な時期だからです。
それは、この時期に五感をしっかり使って、自然や仲間と関わり、子どもたちが自ら「楽しい!」と思う遊び体験の中で大きく育まれます。
子どもたちは、絵本の読み聞かせや面白いお話に出会い、共感すると、「やってみたい!」「なりたい!」とその主人公の行動に心を躍らせ、想像の世界で遊び出します。紙で作った小さな三角形を二つ頭につけるだけで、ネコやクマに変身できます。帽子をかぶってどんぐりや運転士になったり……。
そんな“なりきり名人”の子どもたちの夢を大きくふくらませ、遊び込み、自分たちの手を駆使して全身で作り上げる喜びを感じ、それを保護者に見てもらう——という "造形展" の活動を、ながずみ幼稚園では2年に1度の行事として取り入れて30年余りになります。園生活にこの遊び体験と造形表現を結びつけた行事を盛り込み、子どもたちの心を豊かに育む教育に取り組んで来ました。
これは2015年11月、当時8クラスの園児たちが物語りの読み聞かせに触発されて、先生と共に遊び込み、身近な素材や廃材、大きな段ボールや木材までも駆使して、自分たちのクラスにその世界を作り上げて、子どもたちの夢の実現を体験した軌跡です。
ものがたりに出会い、仲間と共に「友達になってあげよう」「修行したい」「一緒に遊べるように」とその好奇心、意欲、優しさで活動した1ヶ月余り。先生と一緒にクラスの仲間と話し合い夢に向って取り組んでフル回転した子どもたちの感性や知性。ここで得た喜びと達成感は自分たちがこれから生きる力を身につける原動力となって心の奥に根付いたと思います。
自分たちが体験した事が後の「思い出の絵」にしっかり表現されている事で、豊かに拡がった心や認識を読み取って頂き、物語りとの出会いや、時間をかけて取り組む造形活動とその遊びの大切さを、子どもたちの笑顔と作品から感じとって頂ければ幸いです。
2026年8月
学校法人けやきの木学園
ながずみ幼稚園
理事長 金子夏代